「linguaskill business speaking」私の勉強法

1.最初に

ひとまず一連終わったので記録として残しておきます。

一か月前会社で受けろと言われたものの、まずもって本屋に行ってもネットで検索しても既存の対策情報がほとんどなくて、途方にくれました。唯一(「note」などで有料公開しているものは除くとして)「現場感覚」を大切にした有益な情報はLinguaskil リンガスキル スピーキング対策・勉強法でした。これはぼくも大変参考になりました。個別の対策はそちらを参照いただければ。

いずれにしてもネット上の対策情報が少ない中で少しでも参考になればと思い、「まずはこうやって見た」という個人的な勉強方法を記しておきます。これが対策になっているかどうかはまだ一回しか受けていませんので正直わかりません。ぼくの場合、オンライン英会話などにまで手を出すモチベーションがあまりないため、あくまで独学独習が性にあっている人向けです。

2.傾向と対策

これまでのTOEIC対策も踏まえると何はともあれ「公式」の情報があるのであればまず第一優先でそこにあたるのが定石であり王道です。短期間で対策が必要な場合いきなり裏技的なものを求めがちなのですが、それは最後の5分でよいとぼくも考えます。竹岡広信も言っていますが、とにかくTOEICであれは公式問題集を何回もやること(それだけでも結構なボリュームなのです)。それが飽きるくらい終わって初めて、最後の最後にやることがなくなって手慰みのために金フレなどをぱらぱらめくってみて最後の5点をかさ上げする、その5点で泣かないように、そういうことなんだと思っています。

ではリンガスキルにおいて公式の情報は何か?

リンガスキル公式オンライン学習コースのご案内

お金はかかりますがまずこれ。なにはともあれ模範解答を仕入れないことには傾向と対策を考えられません。当該コースはスピーキングの対策ではありますが、あくまで試験の内容に慣れてもらうことが主眼に置かれています。基本はパート別に模範解答の後、そのテーマに沿った単語や表現を穴埋め式で勉強するもの。穴埋めにパーフェクトに答えられたからと言って話せるようになるわけではありません。各パートの最後に自分の回答を吹き込んですぐに聞き直せるのがついていますが、これはそこそこ使おうと思えば使えます。

いずれにせよ模範解答を聞くことで「この問題はこの程度の回答でいいと公式が言っている」という「この程度」がわかるのと、「この問題に対してここまで回答を広げることができるのか!」というある意味で「上限」も知ることができるので、できるできないは別にして自分の回答がどの程度のレベルにあるのか目安になります。

たとえば最初の名前やスペルを答えるところは非常にあっさりです。これはたぶん得点にならないのでしょう。回答用紙に名前を書くのと同じ行為なのだと思います。パート4のプレゼンパートもこうやって説明すればいいのだな、という要件が分かります。つまり解答例ですら書いてあることをただ説明するだけで時間いっぱい使っているので、何か自分の意見をそこから+アルファで述べることまでは求められていないのだな、というような(実際、in my opinion……とかやっていると時間はあっという間になくなってしまいます)。一方でパート3、5はこれでもかというくらいレベルが高い。いきなりこんな回答は無理だ……と、スクリプトを見てもちょっとやる気がそがれます。そんな感じで「傾向」はつかめます。

ただこの教材自体はあまりスピーキングそのものの練習にはなりません。「対策」は別ですね。

Speak & Improve

ある程度模範解答のパターンを仕入れた後はひたすらこれで練習しました。これが本番と同じ採点基準なのかはわかりませんが、いちおうgeneralバージョンの問題回答練習になります。終わるとすぐにCEFRベースの評価を下してくれます。AI相手なのでいろいろなしゃべり方を試してみて、判定基準を探りました。とにかくこれが無料で使えるというのが素晴らしい。個人的には、ぺらぺらと欧米人の真似をするよりも、噛んで含めるようにある程度は語と語との間をあけながらわかりやすくはっきり大げさにゆっくり(ゆっくりというのは与えられた時間ギリギリまで使うイメージ)しゃべるほうが評価が良く出るように感じました。

3.個人的な対策のスタンス

主にパート1については、個人的な対策というか、心がけとしてはまずは自分のキャラクターを決めておくと迷いがありません。「今の自分」をすべてリアルに当てはめようとするとけっこう苦しいものです。ややマニアックな表現に拘泥してしまう危険性があります。なのでしゃべりやすい設定を自分に役として与えて、それに沿って回答することにしました。パート3なども無理やりこの設定にこじつけて持ち込めば対策になるんじゃないかと思います。

一方であまり自分の現状とかけ離れていると(例えば会社員なのに弁護士とか医者とかの設定とか)、本当に自分がしゃべらなければならない立場に立たされた時に全く応用ができない=モチベーションがわかない、ということもあり得るので、そこのバランスは自分なりにアジャストする必要があります。

ぼくの場合、下記のような人物像を想定しました。

・営業部門の管理職として何人もの部下を従えている。
・毎日海外のお客さんと英語で商談をしている。
 コロナが流行してからはビデオカンファレンスの機会が多くなった。
・海外に出張した際は商談の後でお客さんと現地の食べ物やアルコールを楽しんでいる。
・将来は得意の英語を生かして現地の事務所で働きたいと思っている。
・休日は子供と公園行って遊んだり買い物に行ったりしている。
 時々自分でも家で妻に料理をふるまうことを楽しみにしている。
・大学では日本文学を専攻したがファイナンスやアカウンティング、マーケティングも聴講した。その時の興味に基づいて今の職場を選んだ。

過去に似たような業務についていたことはありますが今の業務とは全く関係のない設定ですし、私はほとんど料理はできません。大学で経済の勉強なんて一切していません。ただ、なんかしゃべろうと思うと上記の設定に沿って、たとえば自分の勤めている会社の商材の実態を当てはめていけば結構応用が利くのではないでしょうか。

そのうえで、ひたすらノートの左側に自分がしゃべりそうな日本語の表現を書き出していって、それを和英辞典やグーグル翻訳などを駆使して英訳したものをノートの右側に書き出していきました。

これを写真にとってスマホに格納して会社の行きかえりにひたすら眺めて、会社から帰ってきたら夜中に家人が寝静まったのを見計らってspeak&improveとひたすら対峙するという……これを試験当日までひたすら繰り返しました。

このノートにグラフ説明の常套句、意見表明の常套句、あるいは接続詞の表現などを盛り込んでおけば大丈夫だと思います。

あとは四技能試験がいろいろある中でスピーキングの部分はほかの試験でも回答の仕方は参考になりました。「IELTS」などは学生が前提なのであまりビジネス向きではないですが、回答内容の構成の仕方などは参考になりました。ただAIにむかって「う~ん、そいつはタフクエスチョンだね」とか言って得点になるかわかりませんが……。

ということで、上記の対策でとりあえず会社で求められている必要な点は確保できたのでほっと胸をなでおろしているところですが、次回に向けてどんな対策をしていけばいいのか引き続き勉強を続けていきたいと思っています。

それにしても時代は移り変わるもので、たとえば自分の子供が大学入試受けるときはこういうのがスタンダードになっているわけですよね。TOEIC(もちろんL&R)の微に入り細をうがったマニアックな対策をひたすら続けるよりはよっぽど良い傾向だと思いますが、伊藤和夫方式で育て上げられたぼくのような世代のおっさんには生きづらい世の中です。やれやれ。


その後、2回目を受験した際の対策その2記事をアップしていますのであわせてご参照ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA