恒川裕康『ドラッカーさんに教わった IT技術者のための50の考える力』

を、読みました。前著、『〜50の習慣』に引き続くサラリーマン指南本。しかしこの手の本は本屋で目次を見ていたときにはワクワクするのだけど、どうして通読するとだんだんまどろっこしくなってくるのだろうか。読んでいる時間があるならいろいろと考えなければならないというのに、次第にただ読み終わるためにだけにのみページを繰っているような状態になってしまう。まあこれは読者側の問題ではあるんですが……。

しかし巻末にドラッカーの著書を並べてくれているんだけど絶版本で「私も見たことがない」というのを載せるのはいかがなものか……中身はいい本なのですが、最後でずっこけてしまいました。あと、やたら「スタンフォードの〜」のよく知らないけどサンデルの便乗本みたいなのを推してくるのももったいない。もっとこの人の経験にだけ即した話を聞きたいものなのですが。

しかし本当に自己啓発本というのは、もしその中身がどれも同じなのであれば(それは悪いことではなくて、サラリーマンがやらなくちゃいけないことはもう概ね誰が言っても同じなのだ、もう既に明明白白なのだ、ということなのですが)著者によっぽど思い入れがあるとか、信頼できる知り合いから勧められたとか、それなりに自分が書いてある内容を実践的に取り込む理由を持っているものに絞った方がいいと思った。自己啓発本を批判的に読解したって仕方がないですからね。これからは気をつけよう。

繰り返しになりますが、本書は本当にいい本です。

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