西任暁子『聞く会話術』

西任さん二冊目。前作『「ひらがな」で話す技術』が、一冊目だったからというのもあったと思うけど、わりと荒削りで、西任さんの過去の具体的なエピソードもふんだんに交えながらだったので(あいさつが苦手のくだりとか、ほんとに何度も読んだ)なかなか読む方としても楽しめたのですが、今作は割りと技術論を綺麗にまとめた感じです。出版社側の編集が、ちょっと悪い意味で出過ぎちゃってるかな? まあでも、日常生活で役立つことがたくさん書いてあります。

仕事にからめて言うなら、事務系総合職の付加価値なんて、結局は社内コンサルとしていかにいろんな人やいろんな情報をアレンジして1+1を2以上にするかが勝負なのであって、ファシリテーター研修の時も目からうろこでしたけど、自分がすべてを知っている必要はないし、そんなことは無理だし、とにかく知っている人同士をくっつけてシナジーを出すということが大事。むしろ「そんなことも知らないのか」と言われるくらいの立ち位置を、日常会話でも、キープすることが大事なんだろうな。

でも、バカなふりって難しいよね。バカなフリやってるなって、絶対伝わるからね。かといって本当に何もわからん、何も知らんっていう状態に自分のプライドが耐えられるかっていうのもむずかしい。やっぱり知っているふりしちゃうし。その場にいる人がみんななんとなくで知っているふりしちゃうと、もう元に戻れないんだよな。

とにかくここに書かれていることは目的にしてはダメで、手段として、武器としていかにみがいていくか、ですよね。

ちなみにぼくは中高生時代、NACK5とFM-FUJIのヘビーリスナーでした。なつかしい。

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