太宰治原作「パンドラの匣」映画

を、見ました。

太宰の小説の中ではもっとも明るい部類に入るもので、「正義と微笑」を併録した新潮文庫は私の中学時代の超超超愛読書でありました。

映画は原作をほぼ踏襲しながらも最後の場面だけ「ん???」という感じですが、まあ大方の雰囲気はよく伝えていると思います。しかし・・・竹さん川上未映子は小説のイメージとはぜんぜんかけ離れているのだけど、これはこれで存分に楽しめた。芥川賞作家なのにキレイな人だ・・・。

患者の個々のキャラクターはやっぱり小説を読んだ方が抜群に面白い。90分の映画にまとめるにはちょっと盛りだくさんなので、恋愛要素の方に比重を傾けた感じなのかな。

原作を読んで映画を見るとたいがいおもしろくないですが、この作品は逆に原作を知っているほど面白く見ることのできる希有な存在かもしれません。それこそは、「古典」の持つ力。やっぱりみんな、太宰が大好きなのです。

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