図解雑学『構造主義』『ポスト構造主義』

たぶんもう絶版だと思いますが、学生時代の肥やし再読キャンペーン続行中。

『構造主義』の方は、いろいろな入門書を読み漁る中で実は結構参考になった本だったりします。網羅的というか、教科書的な入門書があまりない中で、とっつきやすさは群を抜いていました。もう少し文芸評論に傾いた内容(プロップの神話の構造分析とか、グレマスとかはまったく名前すら出てこない)については自分で勉強するしかなかったんですが、それより手前の全体感をつかむには良かった。個人的に、予備校時代にニュー・アカ的な雰囲気も聞きかじった手前、大学に入ってから物語の構造分析に自分なりに手を染めたりもしたのですが、なんかこうあの当時の葛藤したあれこれは今でも自分の本の読み方の底流になっている気がします。

『ポスト構造主義』の方は社会人になってから出版された本で、同じ著者だったので買って読んだのですが、フェミニズムにも一章費やしていて、最初読んだ当時はやや「???」だったのでその後あまり読み返すこともなかったのですが、昨今は本当にこの手の話はラディカルな方にどんどん行っていますね。それ自体はとても良いことだと思っていますが、上野千鶴子のあと、今の学生たちはどんなふうに学んでいるんだろうか……。

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