シナリオ第三稿を監督Kに見せたら「おまえには『キッズ・リターン』が足りない!」と言われ、緊急映画鑑賞会が開かれた。
ぼくは初めて見たんですが、いいですね、すごいですね、この映画。シナリオ、という観点から見ていたのですが無駄なシーンが一秒もない。後の北野映画って結構情景を見せるシーンがだらだら続くことが多かったので、そっちばかり見ていたぼくには結構新鮮でした。
完璧な物語。
とでも、言ったらいいんでしょうか。すべてのシーンが伏線という意味を持つ、それもぜんぜん厚かましくなく。たぶんぼくが「物語」を悪人視していたのはその厚かましさというか、作者の「どうだ、どうだ」という声を聞きすぎていたためなのかもしれません。本当に優れた物語は波瀾万丈を仕立て上げないのです、むしろ。とても正攻法に、空気のように、作者は仕掛けてくるのです。仕掛けを仕掛けと思わせてしまったら作者の負けなのです、そこで。
太宰なんかすぐに裏をばらして「なーんちゃって」と舌を出してくるでしょ。ああいうのは映画にはならない(もちろんいきなり幕間から監督が出てきて「いや、やっぱりここはこうした方がいいな」なんて映画があっても面白いけどそれはやっぱり異端です)。そういうのを読み過ぎたのかもしれない。あるいは、小説と映画の違いを思い知ったというか。
そんなご立派なご託を並べても何にもならないんだけど、でも、やっぱりいいものを書き上げたいなあ、とにかくシナリオとして読んで面白いものを監督(笑)に持って行きたいなあ、と思います。
もっぺん挑戦してみっか!
納期は九月中……。
だいぶ昔の記事にコメントするのもどうかと思うけど、
監督が顔を出してきて~という映画を見たいのなら、
蒲田行進曲とか見てみてはいかがでしょう?
最近だと、ラジヲの時間かな?
僕が見た事のある中から思いつきで言ってしまってますが。
それにしても、最近頑張ってるみたいだね。体にはおきをつけを~
コメントありがとうございます!
そういうのあるんですねー、知りませんでした。ラジヲの時間はなんかうっすらと昔テレビで見たような記憶が・・・。また見てみます。