お盆休み1/4 ~休みはDVD見ようぜ!

昨日は同期の結婚式の余興打ち合わせのため会社終わった後に軽く飲み会。大枠は決まったのでOK。その後なぜか9時台なのにバブリーにタクシーで帰宅し、届いていた坂本真綾のライブDVDを鑑賞。

いやー、しかし素晴らしいです。なにより声が安定しています。

冒頭の「Gift」がなんとも素晴らしい。二曲目の「Feel Myself」とも、ぼくが坂本真綾を知るきっかけになったラジオ番組のエンディングテーマでしたので、学生のころの日曜日深夜の感覚を思い出します。エンディングから始まるなんて、なかなか乙なものです。

それでも10年くらい前の話ですから、このライブがデビュー15周年と銘打っていることからもこの人のキャリアの長さを歌を通じて、あるいはその歌を聴いていたころの自分を思い出しながら、感じ入る一枚です。ファン歴長いほど楽しめるんでしょうね。

特に菅野よう子登場よるピアノメドレー、そこから後半への盛り上がりは、アンコールの「マジックナンバー」まで鳥肌ものです。

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日が変わって今日はベッドの中でうつらうつら本を読んだり昼寝を繰り返すという至福のひととき。最近は岩波文庫にどっぷりです。ハズレが一切ありません。東京に来てからは電車通勤なので単行本よりも文庫本を買うことが多くなりました。

夜はツタヤで「人間失格」を借りてきて見ましたがヒドイものでした。以下、憤懣やるかたないので思い切って書きます。

そもそもなんか意図的にミスキャストじゃないか? 中原中也が森田剛ってギャグ・・・なのかな・・・。葉蔵もジャニーズの人じゃなくてむしろ伊勢谷の方が合っている気がしたし。

そりゃ、小説の地の文はメランコリーなものですけど人物造形として外から見た場合にはおちゃらけていないといけないのに始終憂鬱そうにしているのを見ていると、脚本家か演出家の「人間失格」に対する解釈の浅さをむしろそら恐ろしく感じる。

ひたすら文学的な気分だけが繰り返されるだけで、これほど文学とほど遠いものは珍しいくらいです。原作に忠実というわけでもないし、ところどころ太宰ファンなこういうセリフ好きだろ? 的なノリが挿入されていて、それがむしろイライラさせます。あと、よくわからない時代考証。前畑のラジオ放送は本当に本当にシーンとして必要なの? 井伏、壇、中原は登場させるならそれなりに意識を払うべきなのに井伏との確執もなければ(なんでヒラメがいるの別人物として出しちゃうんだろう・・・)、中也のくだり「ほらほら、太宰って意外にも中原とつるんでいたんですよ」なんて言われているようで、なにを今さらという感じ。トンネルの中のお墓とかもうさっぱり理解できない。

寺島しのぶ、伊勢谷は好きな俳優なので良かったのですが。

太宰治の生涯を再現したいのか、「人間失格」の世界を見せたいのか、むしろ原作は壇の「小説太宰治」なのか、非常に中途半端。冒頭のシーンなんかむしろ三島的で「そこ、ちげーだろ!」と画面に向かって叫んでしまった。どう見て良いのかさっぱりわからない映画でした。

というわけで、ぼくの太宰ファン歴も10年を越えるのですが昨今の太宰映画ブームの中ではやっぱりこの前見た「パンドラの匣」のみが及第点、です。

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