国立西洋美術館

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に、行ってきました。

私は個人的に「春は曙、夏は上野」という美意識でおりますので、どんなに暑くても上野の夏はやはり訪れたいもののひとつなのです。

と、言いながらも東京都美術館を愛していた私にとって現在全面改修で同館が閉鎖中の今、行くべきところは少なく、今日は私の全く守備範囲外である西洋美術をたしなんできたわけです。

・・・いつになく、前置きが長くなってしまいました。

現在開催中の「カポディモンテ美術館展」は、当時の貴族ファルネーゼ家の収拾した16世紀絵画と、ブルボン家の収拾した17世紀絵画を展示するもので、これまであまり日本で紹介されてこなかったルネサンスからバロックまでの知る人ぞ知る作品展──とでも言うのでしょうか。

そうは言っても、ベース知識に乏しい私としては、ロシア正教のイコンばかりは記憶に蓄えられているのですが直球ど真ん中のキリスト文化(もちろん宗教改革の時期ではあるので識者にとって見れば激動の変革期ではあるのでしょうけど)には疎く、なかなかモチーフについて行けない。

それでも、
アンニーバレ・カラッチ「リナルドとアルミーダ」における視線の交錯、女性画家であるジェンティレスキが描く残酷なまでのユディト像、あるいは当時もてはやされた聖女アガタのモチーフ(豪族との結婚を断って乳房を切り取られたらしい)などは、画面の前に立ち止まらせるに余りある力を持っていました。

そして国立西洋美術館、常設展が半端無いヴォリューム。。。全部見て回りましたけどさすがに足が疲れました。あれは何回か行かないとちゃんと見たことにはなりそうにありません。これまた知識の乏しい私の感想としては、ふりふりのドレス着てにっこり笑う美少女の絵の題名を見たら「自画像」とあるのにびっくりしたくらいのものです。まあでも、さすがに有名作家は取りそろえていて、かつて笠間日動美術館でえらく感銘を受けたマックス・エルンストも一枚ありました。

とりあえず常設展だけはもう二、三回は訪れたいと思います。

帰りは不忍池近辺を汗だくになりながら徘徊し、東大を抜けたところろで地下鉄に乗り、新宿で買い物をしてから帰ってきました。毎週新しい美術館に行くという私の裏テーマは引き続き密やかに遂行されていくことでしょう。

 

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