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風邪を引く

風邪を引いてしまった。休みの日で良かった…。ちょっと最近「内的に」いろいろな出来事があって、それが一段落したと思ったらこのザマなので、体というのはホントに正直にできてやがると感心する。

前に風邪を引いたときに処方してもらった医者の薬のあまりとQPコーワゴールドとベンザブロックを通常処方量の倍、体に押し込んで煙草を吹かしながらキーボードに向かっている。

『海辺のカフカ』二回目を読み終えたところだ。この小説、『ねじまき鳥クロニクル』の続編じゃないか。あるいは、ねじまき鳥の反対側を描いているじゃないか。初めて読んだときはあんまり感じなかったのだけど、『アンダーグラウンド』をはさんでこの両作品は非常に同じテーマを扱っているようにも思う。(地下鉄サリン事件が起こるような)暴力に満ち満ちたこちら側の世界からこぼれ落ちていく人々を追って主人公は走り続ける。でも、その「移動」が暴力的世界からの逃避であってはならない以上、彼は再びこちら側に戻ってこなくちゃならない──とてつもなく倫理的な話。そんな風に読めた。それにしても解釈に骨の折れる難解な小説であることに間違いはない。いつかこの二作品の対比を通じて何か文章を書いてみたい。