
横光の唱えた「純粋小説」がかまびすしい。小林もたぶん一枚噛んだのであろう「純粋小説全集」の刊行がたびたび言及されるが(このあたりの文学史的な事実確認は、けっこうちゃんと研究された方がいいんじゃないかという気がする。〇〇派とすぐにくくってしまいがちだけど、そこには世代や同人仲間の人間関係の機微が作用していたはずだし、グレーゾーンもあっただろう)、いったいどんなラインナップだったのだろうと思えばちゃんと調べてくれている人がいるのがネットのいいところだ。
しかし小林の「現代詩について」は小林による純粋詩論みたいなもので、さんざんバカにした純粋小説論となにが違うのかやや危うい…。
あとはこの巻はアランの翻訳が全文入っています。