小林が繰り返しているのは結局のところ、〇〇主義といったレッテル貼りをして作品を色眼鏡でみるのをやめろ、ということでしかないんですよね。新人の作品たちも別に文壇で派閥争いのゲームをやっているわけでは決していないのです。デビュー作の「様々なる意匠」の「意匠」という語も、言っているのはレッテルということです。今のアカデミックな形式からしたらとても論文とは言えないものですが、小林の原動力となっている怒りのパワーはいつもどこかひょうきんでいて、大真面目。
どうでもいいけど、ランボオの詩はあまりに若々しいので(「老成した」という形容詞が似つかわしいくらいの若々しさ)日本語ラップ調で脳内再生するとめちゃくちゃカッコイイ(気がする)。