正月に実家に帰るとついつい手に取ってしまう受験参考書の残骸。これは確か割と多くの同級生がマドンナシリーズで勉強をしていて、装丁も含めていいなあと思っていたものの、結局大学に入って国文学に進学が決まったあとに思い出したように改めて買い求めてなんとなく読み返したりして今に至る…みたいな感じです。
伊藤和夫も含めて、受験生の時にやりきれなかった(やりきったから合格したわけではないので)いろんな勉強も、オッサンになった今頃になると、決して懐かしさだけではないのですが、もう一度やり直したくなります。目的的ではなく、純粋に学ぶ対象として英語や古文をもう一度位置づけたいというか。別にTOEICの点数を上げるために英文法を学ぶのではなく、その参考書の言語に対する解像度の高さに驚嘆することそのものが、学ぶことの楽しさだったりもしますからね。
本書も、受験に役立つかどうかに特化されていますが、大河ドラマを見ている子供にあれこれ聞かれた時に「モノシリお父さん」を演じるのに最適…だけではなく、やはり荻野先生の語り口が最大の魅力で、あっという間に読み終えられるし、またもう一度読み返したくなります。