マーケティングについて考えてみた

野暮用で即席の勉強中。グロービスと有斐閣の本はほとんど同じことを言っていたので、一応この世界にも定番と言われるようなセオリーがあるのは一安心したけれど、なんでその手順が定番なのかはよくわからなかった。

もちろん、環境分析をして、自分の強みを生かせる狙いを定めて、具体的法案に落とし込んでいくというのは誰もが思いつくようなオーソドックスさは備えているとは思うのだけれど、結局は成功事例から帰納的に最大公約数を導き出しただけのような感じもあって、じゃあ今から目の前にある大量の在庫を売りさばくにはどうしたらいいのか、みたいな実務的な観点はなかなか見いだせない。

だれもがベンチャー企業ではないし、いまある業種が生き延びるために既存商品も延命させなくてはならないし、そういう中で環境も次々と変わっていってしまうので、部分的には事業として成り立っていても、すべてがプロジェクトものになってしまって、それだけのために設備を持っているわけじゃないんだけどな……という現実には有効でなかったりするんじゃないか。まあできなければ滅びていくのだ、というのもマーケティング的には一つの正解なのだろうけどさ。

教科書に書いてあるマーケティングマネジメントプロセスとやらはやっぱり万能ではないし、何でも解決する道具ではないし、あくまでも物事を考えるための一つのヒントでしかないという謙虚さを忘れてはならないんだと思う──これは、教える側がね。

大学4年で学べる……は編集がクソなのかまったく頭に入ってこない本だった。ほかのシリーズもあるし、執筆者は悪くないはずなんだけど(宗教の島薗さんとか……)こういうタイトルをつけてしまうような出版社のものはあらためて手を出すべきでないと感じた次第。これもまたマーケティングってやつか、とほほ。

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