岩井俊二『ラストレター』

を、見ました。

内容はもう、上の予告編のまんまですね。ストーリー自体は、設定さえ与えてしまえばある程度予想できてしまうものでしたし、ところどころ「それはありえねーだろ!」と突っ込みたくなるようなところもあるのですが、映画はそもそも実写ではありますがリアリズムに隷属するものでは決してなくて、岩井俊二によるこれは(この人の映画はどれもそうなのかもしれないのですが)一種のおとぎ話というか、ファンタジーなんだろうなと。

東北地方の川の流れが上空から映写されるさまは、おそらく小説で言えば三人称の神の視点を思わせるところがあって、秀逸。もしこれが福山雅治の独白で終始していたら、こんな青春映画に似たさわやかさはなかったでしょう。そもそも出てくる女の子二人の特に森七菜は、なんというか十代のこの一瞬でしか切り取れない表情をしていて、こういう女優さんは久しぶりに見たなあ。

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