映画『コーヒーが冷めないうちに』

を、見ました。

なんというか、いろいろ誤解のある作品だなあ、と。まず無理矢理場面を「喫茶店」の中に限定せざるを得ない「設定」のややこしさと、そして冒頭の喫茶店に座っている客人が全員お互いにしゃべりだすあの感じ・・・これは学生演劇でやったらもっと面白いんじゃないか? と思いながら見ていたのですがあとで調べてみるともともとは演劇の脚本たったんですね。ぼくがいろいろな書評ブログで目にしたのは、小説版のあまりの評価の低さだったのですが、それはあくまでも「小説」の作法を守れていない無理な改作だったが故だったのではないでしょうか(実際に小説版は一文字も読んでいないので想像するしかないのですが)。

まあ、設定の無理矢理さとか、わかりやすいお涙ちょうだいとか、妊婦が全力疾走したりとか、どう考えてもおかしいところはあるのですが、演劇だったら「まあ演劇だし」とか、あるいは演劇特有の笑いに変えてしまう力なんかがうまくはたらいて収まるんでしょうが。なんというか小説とか映画のような遊び(=じぶんへの「つっこみ」を許さない)のない「くそまじめ」なメディアに乗せてしまうとちょっとそぐわなさが目立ってしまうというのが、この一連の毀誉褒貶を見るにつけ、そこもふくめて「おもしろいなあ」という感想です。

ということで、そんなにひどい作品なんだろうか? という先入観で見始めた鑑賞者はやはり同じ感想を抱えたまま見終わるのですが、いずれにせよマスコミのあおり文句も含めて、自分の目で確かめることがなによりも大事だとあらためて思わされる妙な作品でした。


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