村上春樹『ノルウェイの森』

を、読みました。

もう、本当に何度読み返したかわかりません。一冊で持ち歩きたくてこの全集も買ったくらいなのですが、やっぱり心持ちがしんどくなったり、自分の原点がよくわからなくなったりしてくると手に取ってしまいます。ワタナベにとっての『グレート・ギャッツビー』のように、どのページから読み始めてもすぐに光景が立ち上がってきます。もうすでに青春と呼ばれるような時代とはかなり遠ざかってしまいましたが、それでもこの小説を読むと、お前はあのときの一生懸命さとちゃんと地続きになって日々を暮らしているのか? と問われているようで、身が引き締まる思いがする。そして、周囲の状況にグワングワンに取り乱されている自分を恥ずかしく思う。ただ、自分の正しいと思う生活を淡々とこなしていくだけでも、相当に「タフな」精神力が必要なのだ。何が起こってもひげは剃り、朝食は食べ、読書をする。それを今もちゃんと続けているか? と、問うてくる。


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