筑摩全集類聚『太宰治全集』10

を、読みました。この巻は随想を集めたものです。といってもやはり目玉は「如是我聞」。改めて太宰の自殺直前の動静など、どの程度研究が進んでいるのか気にはなるのですが、まだまだ遺族が公開していない情報も多い中ではなかなか確定的なことは言えないし、言うべきでもないと思います。太宰が死んだのが39歳。学生の頃って観念としての「自殺」ってけっこう身近で、まああのころはメンヘラがインターネットに乗って市民権を得る全盛期だったのでずいぶんいろいろと夭折の美学について考えたものですが、いま実際太宰の年齢に近づくに連れて思うのは、女房子供がいたら自殺なんて考える暇もないよ! というかなり健全な感想でしかなく、明治は遠くなりにけり・・・という感じです。まあ、そのほうがいいんだけどさ。

今日は久しぶりに、雑誌同人の集まりでした。時間を見つけて色々書かなくてはなあ、と改めて思います。読んでくれる相手が今、まだいるのだから、書かなくてはなあ。と、思いました。

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