筑摩全集類聚『太宰治全集』8

を、読みました。

いよいよ戦後です。けれど、太宰の戦後がわずか四年で終わるということをぼくたちはもう十分に知っているので、冒頭を飾る「パンドラの匣」に登場する「ひばり」の高らかな新たな時代に向けた出発の宣言と、巻の最後の二つの戯曲に流れるどうしようもない諦念との落差に愕然とするばかりです。

「パンドラの匣」は映画にもなっていました。川上未映子の竹さんも良かったし、仲里依紗もマア坊のイメージそのまんまで、原作ファンとしても非常に面白く見た覚えがあります。

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