『図解入門ビジネス最新企業価値評価の基本と仕組みがよ~くわかる本』

を、読みました。既に絶版となっていますが、この版はバリュークリエイトによる初めての書籍なんだそうです。

それだけにだいぶ気合の入った本の作りになっていますが、まあしかし、いい意味でタイトルに偽りありといいますか、教科書的な部分も多分に有りはするのですが著者連の主張する、時価総額と企業価値というのは違うけれど、企業価値を時価総額に反映させるのが、簡単にいえば企業価値評価の真髄なのだ、というメッセージが随所に散りばめられています。

単にDCF法をエクセルで計算できるようになりたい人は、巷にあふれる類似書を紐解けばいいのですが、本書はあくまでも企業価値評価は手段であり、本当の目的は別にあるのだ、ということを繰り返し述べています。

それはもちろん価値を高めるということに間違いはないのですが、IRであったり、「見えない資産」に気づいて今までとは違ったアプローチで会社の価値を高めていく努力をする突破口を開くということであったりするわけです。

この手の大きな話は得てして実務屋は敬遠してしまうのですが、そしてまさに私なんかがその口の代表であったりするのですが、実務と理想との間を埋めるきっかけとしては企業価値評価という切り口もなかなか考えさせられるものであると、いまさらながら思い至る次第です。

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