小林秀雄全集別巻1『感想』

を、読みました。

読みました、と言ってみたところで、一体何を読んだのだと、ここで無知をさらけ出しながら書くのはあまりにも恐れ多いものです。茂木健一郎の紹介で、我々若年の者にも今となっては存在を知られることとなった未完のベルグソン論『感想』は、著者の遺志により全集に採られることを禁じられ、この2002年刊行の第五次全集で初めて「別巻」という定位置をようやく与えられることとなりました。

ちなみに2009年6月29日に当全集を購入してから5年の歳月が経過していますが、この間ちびちびと上質の酒を嘗めるようにして読み進めてきた全集の読書体験も、これにて一つの長いトンネルを抜けた事にもなります。

当然のことながらまだまだ読み尽くせていません。高校生の時分に触れた断片的な記憶を蘇らせたり、オランジュリー美術館へ行く前には「近代絵画」を読み、去年の一月にはセンター試験に出題された文章をその直前に読んでいたりもしました。そういう「記憶」もまた、再読の際の「思い出」となるのでしょうか……。

ひとまずは、完読したという記録として。

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