「図解入門業界研究 最新電機業界の動向とカラクリがよーくわかる本」

を、読みました。

総花的な印象が否めない電機業界ですがやはり「コモディティ化」にどうやって抗していくかが最大のカギ。これは、真正面から立ち向かうのではなくて(そんな事したら潰れます)差別化を図れる分野がどこなのかを見極めることが、もし今後も日本でモノを作るということにこだわり続けるのであれば、必要なことです。

本書中にもありますが、白物家電というのは成熟分野ではまったくなくて、新技術を常に応用できる分野ということです。本当かどうか分からないイオン技術やサイクロン掃除機なんかも、「最新の技術」として白物家電分野には次々と投入されて付加価値とされています。あるいはスマート家電なんか最近はいろいろもてはやされていますが、これも震災以降の節電意識の高まりやスマートフォンの普及によってようやく機が熟して波にのることができたものです。

情報家電自体は、たとえば電気ポットが使われているかどうか遠隔地でわかる(高齢者の生存確認を遠方の家族がするという!)ような仕組みはずいぶん前からあったことを考えると、技術自体は存在していてもニーズがなければ金は産まないし、逆に言えば今金を産まない技術も環境の変化によっていくらでも大化けする、とも言えます。このあたりをきっちりマーケティング出来るかどうかが生命線になるということでしょう。

ちなみに本書は途中から会社の仕事にはこんなものかあって〜と突然電機業界と関係の無い内容にページが割かれているのが意味不明です。あと古本で買ったのですがNECの部分だけずいぶん赤線が引いてあったのは関係者でしょうか……。

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