お盆休み4/4 ~アフターダーク

初日と大して変わらない一日を過ごす。

建築家コールハースは近代建築の要として「空調設備」を挙げていましたが、まさにクーラーの効いた寮の一室でごろごろと読書をするという体験は何事にも代え難い・・・。

そしてせっかくの四連休にも小説はほとんど書きませんでした。全く創作意欲が湧かない。というか、今書いているテーマに自分が全く飽きてしまっている。けれど200枚まで書いて放り出すのももったいないというか、最後まで登場人物とつきあえよ! という気もしなくもないのでちょいちょい書き継いでいっている感じ。

昔のようになにかにせっつかれて、頭の回転に手が追いついていかないほどに書きまくる・・・ということもなくなりました。生活を貫く問題意識というのが、無くなってきたよな。

大学の卒業式の時に大江健三郎が、師の渡辺一夫からのアドバイスとして一つのテーマを三年間研究し続けることを繰り返せと言われたエピソードを紹介していたことを思い出す。それは「知識人として」という大上段に構えたものだったかもしれないが。けれど同じく大学の後輩が「私は知識人になりたい」となんの衒いもなく言っていたそのストレートさもまた、すがすがしく憶えている。

しかし思い出したり、懐かしんでばかりいてはダメだろう。

時々思う。思考の言語として小説を選んだのだとすれば、あたかも論文を書くかのように小説を書けるはずだと。そしてそれは院生が「論文職人」と揶揄されるのと同じく、揶揄されるべく、職人たらんとすることもまた一つの文学的態度であるように思う。

まあ、書けない理由を書き連ねても仕方がないのでエディタとにらめっこします。

明日からは真人間。

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