会期も残りわずかだったので見に行ってきました。上野は今日も暑かった・・・。そしてちょうど藝大の学祭期間中だったようでえらい人でした。
展示は一階に戦前まで、二階に戦後から平成までの自画像が並ぶという構成でした。さすがに昭和初期まではいかにも自画像という感じの立派なものが並んでいるのですが、昭和50年代あたりからあきらかに質が変わってきます。アートに変質していっているというか。女性も多く登場してきていますし。
ベタだけど印象的だったのは四年間使い通した携帯電話を出品していたもの。まあ、言いたいことはわかりますよね。
やっぱり自画像然としているものは個と社会との対峙が見る者にもその緊張関係を訴えてくるように感じられました。大学の卒業制作なわけですから、それはそういう意味を(決して「社会」を知っているわけではないのにもかかわらず)多分にはらんでいる。
ただ平成に入ってからは個の時代、というととてもつまらない表現ではあるのだけど、やっぱり自分が自分であるということをいかにして維持するのかというその方にばかり気を取られて、一種神経症的な作品もありました(個人的にはもっとそういうのを見たかったな)。
時代によって価値観も、また24、5歳という年齢が意味するものも変わっていく。その変化がこの展覧会を通してみるとよくわかりました。それにしてもとにかく昭和50年代ってとても大きな境界だよ。がらっと変わってたもん。
帰りはoazoと八重洲でしこたま買って帰りましたとさ。