卒業しました~ある恐怖と誓い

式には大江健三郎氏が来賓として来られ、どんな堅物なんだろうと内心思っていたらかなり笑いを取り入れた、かつためになる話をされて、非常に面白かったです。やっぱり根は文学をやっている人間なんだなあ、という感じがしました。すこしまた読んでみようかな。

卒業式の後は13:00から22:00まで飲んでいました(さっき帰ってきて、これを書いたら寝るつもりです)。しゃべっていると時間が経つのは早いものです。今日初めて互いを認識して喋ったのに、もうたぶん会えないだろうという人も沢山いました。学科の飲み会とか行事に、ほんとに初めて参加する形だったので、ぼくは。自分の人付き合いの悪さを今日はちょっと後悔しました。

長い目で見ればあらゆる出会いと別れはほんのささいな出来事なのかもしれません。そこでささいだからこそ大事にしようと思うか、ささいなことにかかずらってられないと表面的にスルーしてしまうかには、価値観の違いでは片付けられない懸隔があるように思います。

映画は細部がモノを言う、とよく言いますけど、生きていくことにもたぶん同じことが言えると思う。ぼくのようにささいなことを大切にできない人は、きっと後悔する。自分が後生大事に守ろうとしているものなんかより、ずっともっと大切なものがあるということをきっと見逃すと思う。

そのことが、すごくこわい。こわいと思った。

もし大学で学んだことを一つ上げよ、と言われたら、この恐怖だけはもう味わいたくないという強い確信です。一つ一つの出来事、一つ一つの関係を、これからはもっと大切にしたいと思います。

もう入社式はすぐそこ。しっかりけじめをつけて、他ならぬ文学部を出たということを誇りにできるような人間として社会に関わっていきたいと思います。

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ありがとうさようなら、東京大学。

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