目黒寄生虫館:行かずに死ねるか!

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ついに行ってきました、倦怠期のカップルが一度は訪れるデートスポット「目黒寄生虫館」。倦怠期以前に恋人もいないぼくは、以前から「人体の不思議展」やらそれ系のネタで意気投合していた後輩と(彼氏ゴメン……本はちゃんと受け取りました)行ってきました。

朝から地震はあった(らしい)し、午前中は雪がちらつくし、このクソサミーのに寄生虫かよ! と思ったあなた、それは違う。このクソサミー「つげ義春」的曇天模様こそがわれわれを寄生虫館に誘うのです。

そんなわけで目黒からダラダラと坂を下りていくとありましたよ、七階建ての何やらあやしげな建物が。入場は無料。一階と二階部分が博物館になっていて、そこまでは自由に出入りができます。

いやあ、聞きしに勝るとはこのこと。エグかった、グロかった。寄生虫の拡大模型とかね、ホルマリン付けの標本とかね(1935年採取とかありましたよ!)、キ○タマに寄生されちゃって足下まで肥大しちゃってる写真とかね、眠り病とかね、もうそりゃ上げたらキリありません。

現在ではほとんど見られなくなったものらしいんですが、やっぱりそれは寄生虫学者さんたちの営々たる研究努力の結果なのだなあというのが展示を見ていて伝わってきました。「寄生虫なんて研究するのはどこの変人だ」と最初は思っていて、その興味本位で来たというのもあったんですが、さかのぼれば風土病の撲滅とかノミシラミの駆除とかギョウ虫検査とかね(なつかしい……)、けっこう人間の生活に根ざしていたんですね、研究の出発点が。

今でこそ寄生虫がそういう人たちのおかげでぼくたちの目には見えにくい場所に追いやられましたけど、決して最初からそうだったのではなくて、たくさんの人の努力の上にぼくたちの今の生活が成り立っているんだということに気づいて、ちょっと感動でした。

いけね、なんかまじめな話になっちゃった。

館内にはグッズも販売していて寄生虫たちを一生懸命図案化したティーシャツやらネックレスやらもあり「恋人へのプレゼントに最適」とか書いてあります。ピンバッヂやらストラップやらもあり、ツッコミどころ満載です。けれど一番ツッコミたかったのはカウンターに店員がいないこと。御用の方は内線で呼び出してくださいと電話が置いてあるんです。グッズを買う勇気より、電話をかける勇気の方がね、大きいと思いますよ……。

来訪者の感想を書くノートもあって、熱血先生に連れて来られたかわいそうな修学旅行生の叫びや、「片利共生じゃダメだよね♪」なんてカップルのうまいんだかうまくないんだかよくわからないおのろけや、果ては韓国からのお客様の書き込みもありました。「また来ます」と「もう来ません」にこれほどはっきり分かれる施設もめずらしいですよね。

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帰りにはスタンプを押して(紙を持っていなかったので文庫にペタリ。しかしその直後、パンフレットにスタンプを押す欄があったことに気がつく)、「厳しい経営状態」らしいので五百円募金して、またびゅうびゅうと寒風の吹く外へ……そのあとしっかりモヤシ(≒回虫)入りパスタ(≒サナダムシ)をご賞味しましたとさ。

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(もはやサナダムシにしか見えない……)

みんなも行ってみてね。

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