新潮日本古典集成『徒然草』

読了。このシリーズの中では解説がなかなかに熱のこもっていてそこも良かった。たぶん徒然草自体は荻野文子の例のシリーズ含めていろいろと読み散らかしてはいるのですが、読み直すたびにやはり面白い。自分が面白いと思う段がいろいろと変わっていくのもまた面白い。特に抄録ではなくてちゃんと全体を読み通すと、結構しょうもないというか、単なるメモ書きだろそれ、みたいな段もあって、緩急が面白かったりします。

今回は、特に最後の方で、家と一緒で心にもちゃんと主人を持たなければ他人がドカドカと入り込んできてしまうぞ、という段が妙にしみじみとしました。自分を守るものは最初も最後も自分でしかない。

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